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転職活動において、軸をしっかりさせておくべきことは志望動機です。特に中高年の場合のキャリア採用は、これまでの経緯がしっかりしていればそれだけでも引く手あまたとなります。しかし、志望動機がブレてしまえば、どんなに華やかなキャリアを積んできたとしても転職に結びつくことはありません。中高年層は定年退職までのカウントダウンがすでに始まっており、会社としても採用のリスクを伴う年齢層です。それだけに、採用時には志望動機がしっかりしている人材を採用したいと躍起になるのです。

応募採用先が納得できる志望動機を作るには、先方企業はどのような企業かをしっかり把握することから始めます。同業他社か、異業種か。また、経理や総務など同じ職種への転職か否かでもアプローチの仕方が変わります。次に企業研究と自己分析を入念に行い、企業はどのような人材を求めているか、企業ペルソナに合致するために、自分はどのようなアピールができるのかを検討すべきです。これらの事柄は、エントリーシートに書いて終わりではありません。面接のときには自分の言葉で丁寧に伝えましょう。

中高年の転職の場合、自分の職務経歴のまとめと取得資格などのスキルの棚卸が必要です。自分のことを掘り下げ、「私を採用すれば、自社にとって有益だ」ということをしっかりと訴えられる魅力ある志望動機を作る必要があります。文章が思いつかないといった場合、転職エージェントとの面談を重ねながら志望動機作成を行うことも一案です。魅力あるプレゼンの仕方などもレクチャーしてもらえるので後がない転職活動を成功させたい場合におすすめです。

どんな業界でも、年代が上がるに連れて転職はしづらくなるものです。20代、30代であれば十分に転職可能な企業でも、40代、50代の転職は見送られてしまうことも少なくありません。しかし、日本は少子高齢化社会であり、様々な業界で人材不足が続いている現状もあります。このため昔と比べて、中高年世代の転職希望者を積極的に採用しようとする動きも増えているようです。

企業側が中高年を採用するにあたって重視するポイントは、いくつかあります。まず第一に、業界での経験があるかどうかです。40代、50代であっても長年の実務経験があれば、企業としては即戦力として採用出来ます。人材が不足している企業としては、即戦力の人材は本当に助かるものです。また、中高年は健康状態の良し悪しも重要なポイントです。何かしらの病を抱えている場合、突然仕事が出来なくなる可能性もあります。このため中高年の転職は、若い世代以上に健康面を重視されることを覚悟しておく必要があるでしょう。逆に中高年世代は若い年代と比べて、離職率が低いという面もあるようです。社会人生活が少ない20代の場合、すぐに会社を辞めてしまうケースも少なくありません。しかし、中高年世代は転職が困難であることを自覚している人が多く、1つの企業に出来るだけ長く勤めたいという意識が高い傾向があると言えるのです。

日本ではまだまだ中高年が転職しづらい状況ではありますが、この状況も少しずつ緩和していると言えるでしょう。そんな社会の状況改善に加えて、少子化の影響で人材を求める企業は多く、まったく業界の経験がなくても採用される可能性は決して低くありません。転職を成功させたいなら、自分の適性や経験、事情などを考慮しつつ、どんな業界に応募するといいのかを調べて吟味してから転職活動をすることをおススメします。